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over and over magazine issue 02
Saki・Sohee/Kai Miyaki

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今日「東アジア」「アジア」は食やファッション、スポーツなどカルチャーをはじめとして多く認知され、時に国籍・人種を超えた連帯も垣間見ることができる。しかし、歴史という改変不可能な事実を目の前に本当に私たちは"連帯"できるのだろうか。アジアというナラティヴの中に生きる人々の声と歴史の中であった選択、できなかった選択、消された選択ー。 「東アジアとは何か?」を問いかける一冊。

【はじめにより】
「東アジア」と大きな主語で一括りに語ることは難しい。 特に日本は、他のアジア諸国とは異なる道を歩んできた。戦争の記憶、都合の良いところだけを消費しているアジアンカルチャー。一部分だけをみて”連帯”した気になり、特定の人たちのアイデンティティを無意識に不可視化していないか...それだけではない。

”日本人としてのアイデンティティの喪失”もまた、生きづらさを生む原因に繋がっていないか。素直に、日本という土壌、環境を「いいな」と思うことはもうできないのか。東アジアの国々を眼差すことで、見えてくる“日本”もあるはずではないか。

東アジアの国々を眼差すとき、「ナラティヴ」も欠かせない。
キャサリン・K・リースマンによれば、ナラティヴという概念の定義は研究者によって異なるが、整理すると以下のような特色を持つという。

1.特徴的な〈構造〉を持つ。
2.〈時間の流れ〉と〈起こった出来事の報告〉を含む。
3.語り手が聞き手に対して、出来事を〈再現〉してみせる(実際にあったのだと〈説得〉する)。
4.聴衆の〈感情〉に働きかける。
5.研究インタビューや治療的会話の中での〈長い語り〉である。
6.〈ライフストーリー〉である。

上記の特色も踏まえつつ、「tale」や「story」といった物語もまた、私たちは大切にしていきたい。そういった意味も踏まえ、私たちはナラティヴを定義する。

【エディターズプロフィール】
saki・sohee
大阪生まれ兵庫育ちの、済州島の血が流れる在日コリアン。大学4年生。日本からアオテアロア・ニュージーラ
ンド、そして現在居住する台湾と、拠点を移動しながら渡鳥のような生活を過ごす。
非母国生活を通して移⺠のマイノリティ性を体感したことを起点とし、教育の構図や言語的支配の歴史に関心を持ちながら、それらと自身の在日コリアンとしてのアイデンティティ・日本における植⺠地の歴史と現社会問題の関連性に気づき、終わらない脱植⺠地化について学ぶ。在外投票促進アカウント運用中。主に在日外国籍住⺠や入管問題、人種差別に焦点を当てナラティブを広げる。

kai miyaki
北海道函館生まれ札幌育ち。埼玉在住。Editor。幼い頃からアイヌやソーランなどの文化に触れ、転居を機に内地との知識の温度差に気づき始める。大学時代、同級生に自身が好きな韓国カルチャーに対してかけられた差別的な言葉が引き金となり国の国際プロジェクトに参加。日韓問題だけでなくジェンダーや在日韓国/朝鮮人に関するイシューも知る。ユース団体運営などを経て現在に至る。ライティングや動画編集、Podcast配信などを行う。

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