衣食住からアートブックまで、「暮らしの本屋」をテーマに、いつもの日常に彩りを加えてくれる本を取り揃えています

本が語ること、語らせること
青木海青子

¥1870(税込)

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自然にかこまれた東吉野という小さな村の中で自宅の一部を私設図書館として解放する日々の中での想いを綴ったエッセイとお悩み相談に本で答えるという図書館らしいレファレンス人生相談。
日頃、どうしても本屋という場所で働いているからか、本は商品で消費の対象であるという感覚が強くあるのだが、図書館という金銭を介さずに本を通じてのやりとりやコミュニケーションが発生する場所のもつ意味や本がもつ本来の力のようなものにとてもはっとさせられる。
図書館という場所があって、本がもっている長い歴史と知の体系にアクセスする手段を有する司書さんがいれば、そこがどこであっても、蔵書の量が多くても少なくても、本という壮大な知の森に分け入ることは可能なんだという図書館が本来持っている根源的な意味のようなことを教えてくれる。

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本を真ん中にすると、自然と心が開放されていく。
本に助けられてきた司書が語る、本と図書館と人生のはなし

奈良県東吉野村に借りた古民家の自宅を「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」として開いて6年。夫・青木真兵とともに、山村にひっそりたたずむこの図書館を運営してきた司書・青木海青子による、初めてのエッセイ集です。

人と接するのが苦手で、本という「窓」を持つことで心に明かりを灯してきた著者が、自らの本棚を開放することで気づいたのは、「図書館」の本質的な効用でした。
本棚を前に、まるで鎧を脱ぐようにぽつりぽつりと悩みを打ち明け始める人、お互いの新たな面を発見する友人同士、世界とつながる感覚を得る人……。金銭の介在しない「彼岸の図書館」で静かに生まれる知と心の不思議な循環は、読むということ、本がそこにあることの新たな可能性を示唆しています。

エッセイの間には、ルチャ・リブロで日々行われている独自のレファレンスサービスの延長として、身近な人から寄せられた悩みに3冊の本で答えた8つの記録[司書席での対話]を収録。
本好きな人にはもちろん、日々の生活に頑張りすぎている人にもそっと手渡したい、気持ちがほぐれる優しい一冊です。

私はルチャ・リブロを開けることを通じて、「閉じた世界に窓をつくろうとしている」のかもしれません。つくろうとしているのは、自分自身のためだけでなく、みんなで一緒に外を眺められる広くて大きな窓です。(本書より)

青木海青子
「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」司書。
1985年、兵庫県神戸市生まれ。約7年の大学図書館勤務を経て、夫・真兵とともに奈良県東吉野村にルチャ・リブロを開設。2016年より図書館を営むかたわら、「Aokimiako」の屋号での刺繍等によるアクセサリーや雑貨製作、イラスト制作も行っている。青木真兵との共著に『彼岸の図書館――ぼくたちの「移住」のかたち』(夕書房)、『山學ノオト』『山學ノオト2』(エイチアンドエスカンパニー)がある。

青木真兵
「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」キュレーター。
1983年、埼玉県浦和市に育つ。古代地中海史(フェニキア・カルタゴ)研究者。博士(文学)。障害者の就労支援を行いながら、大学等で講師を務める。妻・海青子との共著のほか、『手づくりのアジール――「土着の知」が生まれるところ』(晶文社)などがある。

出版社: 夕書房
サイズ:184ページ 12 x 1.3 x 17 cm
発行年月:2022/5/11

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