親子の手帖 増補版
鳥羽和久
¥1540(税込)
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増補にあたり村井理子さんの解説と新項目を追加収録。
全体の改訂も行った待望のリニューアル版。
福岡市のランドマーク、大濠公園近くにある現代の寺子屋。いつもキャンセル待ちが続く教室には150人以上の子どもたちが通っています。全県1位の模試成績をとる生徒を毎年のように輩出するれっきとした学習塾なのに、1階のイベントスペースでは、ディープなゲストたち(2017年には東浩紀、石川直樹、坂口恭平、寺尾紗穂、中島義道ら)が、夜な夜なトークを繰り広げています。
『親子の手帖』で描かれているのは現代の親子のリアルな姿。寺子屋の中心人物である著者は、内容について「すべてフィクション」と語りますが、そこには、身を粉にして一心に親と子に寄り添ってきた人にしか書けない、親子の真実が切々と綴られています。だから、読む人が子育て中の親の場合には、この本と向き合うために少しの覚悟が必要でしょう。なぜなら親の現実をえぐる内容が続きますから。でも、それは決して親を責めるために書かれたのではなく、子どもの幸福のために、さらに、かつて子どもだった、いま毎日を懸命に生きる親のために書かれたもので、著者の徹底した(上目線でない)横目線からは、親と子への深い愛情が感じられます。話題は子育てにとどまらず、現代のさまざまな課題(たとえば障害者問題など)にアプローチしていますので、親ではない大人にもおすすめいたします。
出版社: 鳥影社
サイズ:224ページ
発行年月:2021/7/7