衣食住からアートブックまで、「暮らしの本屋」をテーマに、いつもの日常に彩りを加えてくれる本を取り揃えています

キキキⅱ
福永あずさ

¥1320(税込)

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書くことは、聴くことでした。

深夜まで机に向かい、AIが秒で要約するテープ起こしの文章をながめながら、「その場にいないおまえがわかった風にまとめるな」と悪態をつき、ひとりでたんたんと手を動かす。書くことはだるい。圧倒的にめんどくさい。ほとんど試練だ。取材期間、わたしは数日間「久留米に住む」ことをためしてみた。よそものとしてひとつの街にぐしゃぐしゃに巻き込まれ、商いをなりわいとする、市井の人の人生を聴き続けた。本にまみれた喫茶店で、熱気あふれる焼き鳥店で、黙々と雨が降りしきる美容室で。久留米に生きる7組のことばが、しんしんと降りつもる。要約されていい人生なんてひとつもない。これは、わたしが聴いて、わたしが、わたしのために書く文章だ。

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あなたの国のはなし

●君の人生に店って、ひつよう?   PERSICA 牟田裕一に聴く
●ことばは去りゆくが、書かれたものはのこる    琥珀亭  石川滋孝に聴く
●娘娘物語    娘娘  厨道子・大祐に聴く
●おかえり、いちご姫    13 宮﨑愛可・暉に聴く
●わすれませんようにわすれませんように   西原糸店  西原佳江に聴く
●まだ知らない感情のほうへ歩いていきたい   余韻 hair &gallery ノダタツヤに聴く
●若き本屋の悩み  MINOU BOOKS 久留米 石井勇に聴く

福永あずさ

1984年宮崎生まれ。熊本在住。熊本県立大学日本語日本文学科を卒業。
猫と旅と酒場と雑談を愛す編集者・コピーライター。働かない日は寝てすごすか、ほぼ呑んでいる。一度好きになった人のことはずっと好き。

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