土になる
坂口恭平
¥1870(税込)
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生まれた時から今までの人生のなかで、社会や自分自身が勝手に作り出してきたいくつもの境界線をゆるやかに溶かしていくような、そんな感覚が最近の坂口さんの文章やパステル画から感じられます。自分は土だったんだ、自分は風景だったんだ、自分は地球だったんだ。自然にまかせた時間の流れ方の中で、自然を感じる身体感覚を一つ一つ獲得していく。とても清々しく気持ちのいい文章です。
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今、僕は自分自身と完全に一つになったような気がする。それ以上の平安がどこにあるだろうか。それが鳥であり、猫であり、虫じゃないか。地に足をつけるとは、このことを言うのではないか。土に聞くまでもない。僕が土になったのだから――。
有明海を望み、雲仙岳を見晴らし、故郷の河内につながる熊本の地で、師匠ヒダカさんの背中を見ながら畑を始めた。日々畑に足を運び、成長する野菜たちと向き合うこと。それは生まれてこのかた、土から遠く離されていたことに気づき、生命を取り戻していく過程そのものだった。
作ること、変化することをめぐる冒険。
『0円ハウス』『独立国家のつくり方』に連なる著者の到達点。
ヘンリー・ソロー『森の生活』、現代版誕生!!
土になった坂口恭平の目玉を借りて、
僕らは日頃見えないものを目の当たりにするのだ
――土井善晴
出版社: 文藝春秋
サイズ:270ページ
発行年月:2021/9/14